昨年2017年3月にテレビ東京のカンブリア宮殿にて「格之進」というお店を知りました。
当時たいして調べずに「六本木にある熟成肉のお店」という認識しかなく、何となくいつか行きたいなと密かに憧れていたお店の1つだったのですが、いっそのこと全店(関東のお店のみ)行ってみよう!と思いたち、まずは1店舗行ってみました。
まさかのフレンチ。しかも穴場!?格之進Neufの場所
格之進と言えば塊の熟成肉を目の前で焼いてくれるお店という認識(テレビの影響)しか無かったので「フレンチのお店があるんだ!?」と正直驚きました。
お店の場所は大江戸線4b出口から2・3分のところにあります。
超絶方向音痴な私でも格之進Neufは出口から1回しか曲がるところがないので迷わず行けました。
格之進ヌッフはとってもお洒落で隠れ家的
あまり六本木にこないのでわからないですが、駅から近いのに静かなところだなという印象をうけました。
お店は2階にあるのですが、扉が重厚。
そして扉を開けるとこれまたお洒落な店内。
正方形の店内で窓には朱色でベロア調のカーテンがかけられていました。
上着は収納棚があるようで預けます。余計なものがない、スタイリッシュな店内です。
そして私達が通されたお席は窓側で扉から一番遠い席だったのですが、スタッフの方が「こちらのお席からですと出雲大社が見えるのですよ。」と教えてくれました。
ここにあったのか出雲大社!行ったことが無かったのでスタッフの方から聞いて初めて知りました。
ある意味特等席ですね!
メニューはシンプルでわかりやすい
コースが3種類とアラカルトは前菜、シャルキュトリー、熟成肉、スペシャリテ、お食事、そしてデザート、以上!!
フレンチってあまり来ないので何となくコースが妥当。と思っていましたがアラカルトの選ぶ楽しみも捨てがたい。
ということで私達はアラカルトで頼みました。
こちらのお店ではシャルキュトリーが看板メニューなのですが、生ハム以外は全てお店で手作りなのだそうです。
シャルキュトリーってあまり馴染みがない言葉だったのですが、これは事前に調べて行ったので何となくセーフです。
そして一見メニューだけみるとメニュー数が少なく感じますが、そんなことはないです。
お肉の専門店が運営しているお店だからこそ、その時々のお肉の状態を見極め、その日のシャルキュトリーや熟成塊肉、スペシャリテがあるそうなのです。
と、言うことは行く時々によって、その日にしか頼めない組み合わせがあるってことですよね。
テーブルチャージ
フレンチはテーブルチャージではなく、サービス料というイメージがありますが、格之進Neufはテーブルチャージでリエットが提供されました。
何だか安心しますね。(笑)
こちらはジャージー牛のリエット。
リエットと言えば豚肉料理という認識で、牛では初めて食べました。
脂っぽさがあまりなく、ペロっと食べられてしまいます。
切りたて生ハム
切りたて生ハムと言えば、原木からカットするというイメージでしたが、こちらのお店では専用の機械を使用してカットしています。
なぜソレがわかったというと席から見えるところでカットしているからです。そんな機械を見ることも初めてで何だか見ていて楽しかったです。
どんな機械かは…お店に行って実際に見てみてください。(笑)
お飲み物はハウスワインの白を注文。
こちらのお店、ボトルではなくてグラスワインの種類が多いので色んな種類のワインが楽しめます。
そしてその専用機械でカットされた生ハムは…恐ろしいくらい薄いのです。
思わず「うっす!!」と言ってしまうくらいには。
1枚口に運ぶとあっという間に無くなってしまいました。
これは贅沢だけれども数枚一気に食べた方がより美味しく食べられると思います。
薄いからこそ、空気が含まれているというかふわっとした食感と口どけ。
そして塩味が調度よく感じられます。
ワインも堪能しつつ、これは思わず再度もう一皿頼みたくなった一品でした。
シャルキュトリーの盛り合わせ
シャルキュトリー。事前に調べて行ったと言ってもそこまで詳しい訳ではないので無難に盛り合わせを注文しました。(写真は3人前です。)
これ全部手作りって…パテ・ド・カンパーニュと鴨のスモークは何となく作り方が想像ができますが、他はお店で作れるものなんだ。というのが正直な感想でした。何というか長年修行をした方でなければ作れなさそうな代物です。
○門崎熟成肉のコーンドビーフ
スタッフの方に聞いたところ、こちらがシャルキュトリーの中で一番人気なのだそうです。
そのまま食べても美味。そしてマスタードを付けて食べても美味。バゲットにのせて食べてもこれまた美味。これだけ食べにきたいくらい美味しかったです!人気があるのがよくわかる味わいでした。
ふわふわでずっと口の中にあってほしいのになくなってしまう…これもまた来たら絶対頼む逸品決定です!
○パテドカンパーニュ
食べる機会の多いパテドカンパーニュですが、口の中が少し乾くような印象のお料理でしたがこちらのパテドカンパーニュは脂分が調度良いというか少ししっとりとした舌触り。
塩味も絶妙でお肉の味もしっかりとする。これは…!ワインが進みます。
○鴨のスモーク
鴨大好きです。肉厚でこちらもしっとりとした噛みごたえのある鴨肉です。
○ビアシンキ
知らないうちに食べていることもあると思うのですが、ビアシンキという名前を認識して食べのは初めてです。
スタッフの方が丁寧に説明してくださいましたがシャルキュトリーの中で最もスタンダードなハム。そしてソーセージとハムの間くらいのものを指すそうです。
○モルタデッラ
こちらはビアシンキよりソーセージ寄りとのこと。ハーブが練り込まれており、香りが口に残ります。
○山羊のビアシンキ
ヤギと聞いて一瞬躊躇しましたが、苦手な方でも大丈夫だと思います。
臭みが一切なく、ピリっと胡椒とピスタチオが印象的でした。
添えられたお野菜たちも美味しかったです。
キャロットラペ、サラダ大根、紫キャベツ。
調度よい酸味でどちらもお野菜そのものの味がしっかりとしており、シャルキュトリーもさることながら付け合せも大絶賛でした。
こちらの盛り合わせにはマスタードが付いてくるのですが、このマスタードも美味しい。
とってもマイルドです。
そしてシャルキュトリーを頼むのであればバゲットもマストだと思います!
盛り合わせが提供された時にスタッフの方にワインはお任せしました。
これがまた合う!!
今回色んな種類のシャルキュトリーを食べましたが勉強不足だったな…と反省。
もっと知りたい!と強く思った一皿でした。
ちなみに、盛り合わせはその日によって内容が違うそうなので注文をする時は聞いてみた方がいいかもしれません。
炭火焼きの本日のお肉
シャルキュトリーを食べ終わったタイミングでだいぶ満足感があったのですが、格之進といったらお肉!
私が行った日の門崎熟成肉は「サンカク」、「ミスジ」、「メガネ」とどれも希少部位と言われている部位たち。
他にはジャージー牛のランプ、ホルスタインのLボーンステーキ
どれにしようか迷ったですが、どーんと600gのLボーンステーキを注文しました。
提供された時に感嘆の声が上がりました。
表面はキラキラというよりテラテラと輝いていて…写真が上手く取れない。(笑)
そしてそびえ立つLの字の骨。
見ただけでも楽しめる一品です。
他の部位に比べたら少し固いのかな?と勝手なイメージを持っていましたが、全然そんなことはないお肉でした。
脂が甘く、それでいてしっかりとお肉の味がする。程よく噛みごたえがあるのです。
そして骨が側と反対側では味がだいぶ違うことに気が付きました。
2列でカットされて提供されたのですが、骨側についているお肉はお肉から溢れる肉汁が美味しいそしてこちらの方が柔らかい。そして反対側は表面についている脂を楽しむことができて内側よりほんの少し噛みごたえがあるのです。
どちらも好きですが、一つの部位でもこんなに味が違うんだ!という発見ができて嬉しくなりました。
ってことはここもだいぶ美味しいのでは?と骨の角についているお肉を見て思いました。
ナイフでカットしてみると…やっぱり美味しい!
残すところなく最後まで美味しくいただきました。
そしてこれも伝えたい!
Lボーンの付け合せで出されたじゃがいも。
こちらも美味でした!お肉が美味しくて幸せな気分の中、お野菜も美味しいってとっても素敵。
気取らず気軽に楽しめる本格フレンチ
昨今、カジュアルフレンチという風に呼ばれるお店がありますが、格之進Neufの印象はドレスコードがあるフレンチレストランとカジュアルフレンチと言われるお店の中間的な印象を受けました。
お料理はどれも本当に美味しかったです。フランス料理を長年修行された方が作られているのではないでしょうか?
では何が中間なのかというと「気軽に楽しめる」という点です。
節度はあると思いますが、カジュアルな服装で行けるという点もありますが
「写真を撮ってもいいですか?」、「このお料理はなんですか?」、「ワインあまり詳しくないのですが…」と質問攻めの私に対し、笑顔で全て回答してくださいました。
そして最後に格之進と言えば熟成肉というイメージだったので
「お肉を頼まなという頼み方でも良いのですか?」と聞いてみたところ、
「ええ。シャルキュトリーとワインを楽しみにいらしてください。」とニッコリ回答してくれました。
もちろんお肉も美味しかったのですが、軽く飲んで食べたいという時にも来れることを知れてよかったです。
お料理も美味しくてサービスも良いとても素敵なお店でした。