お肉と海鮮の組み合わせ、サーフ&ターフを割烹スタイルで楽しめるお店があるとのことで六本木にある格之進82に行ってきました。
格之進82(エイティツー)
お店の名前を聞いた時に82って?と疑問に思ったのですが、牛の部位は82あるそうで、この店名は82部位の中でその日一番状態の良い部位が食べられるお店という意味なのだそうです。
お店の雰囲気
こちらのお店はコース1種類のみで熟成和牛と海鮮のマリアージュが楽しめるお店です。
完全予約制で今回は1週間くらい前に予約して行きました。
お店は入るとすぐお肉がたくさん入ったショーケースが出迎えてくれて食べる前からワクワクする雰囲気。
カウンター席と個室があるのですが、カウンターは白く料理がよく映えそうな色合い。
そしてアイランドキッチンの調理場が全て見える作りになっています。
作るところも見えますし、料理長にお肉のことを聞きながら食べることができるのでカウンター席がおすすめです。
お肉前菜5種盛り
部位は全てハネシタ(ザブトン)で調理方法や味付けが異なるものでした。
右から炙りの塩、湯引きポン酢、漬け、昆布締め、炙りのわさび醤油。
ずっと見ていたいと思う綺麗なお肉達は右から食べてほしいとのことでした。
全て美味しいのですが、シンプルがゆえに右から食べてほしいという意味が良く分かる繊細な味です!
下味を付けたお肉を食べることはよくありますが、肉刺しの漬けは初体験でした。
お肉を極めた元お寿司職人が割烹で腕を振るうとこういった料理になるのですね。
そして一番興味を惹かれたのは昆布締め。
昆布は臭みを抜く作用があるのですが、お肉を締め過ぎると水分が抜けてパサパサになってしまうとのことで、来店の1時間くらい前から締めているのだと教えてくれました。
ユッケ格之進スタイル
これまた見た目が美しい一品!
ユッケに使われているお肉はサーロインでその上に芽ネギと雲丹が乗せられており、卵黄ソースと一緒にいただきます。
これを一人前で食べられるのも嬉しい。
雲丹はとても新鮮でマイルドなのですが、お肉はそれに負けておらずしっかりとした食感、そして香りが良いのです。
どちらも主役になれる食材ですが、どちらに偏った味ではないのにバランスが良い味でした。
美味しい!!
スネ肉の酢の物
スネ肉とわかめ、きゅうり、茗荷に酢味噌と胡麻、万能ネギがのせられた一品。
牛肉に酢味噌は初めての組み合わせだったのですが、これが合う!!
スネ肉はホロと柔らかいのですが、コラーゲンを感じるプルプルさもあり、酢味噌と茗荷が絶妙に合うのです。
このような食べ方があるのか!と感動しました。
他では食べることの出来ない、「肉割烹」ならではのお料理ですね。
塊肉(ヒレ)
塊の状態で焼かれたヒレ肉!
これはもう何て表現したらいいか…と悩むくらい美味しいのです。
格之進の塊肉は個人的にヒレは一番好きです。
そしてこれは今まで食べたことがあるヒレ肉とは別格です。
綺麗な赤身…
とっても柔らかいのですが、溶けるという感じではなく、しっとりと滑らかな柔らかさなのです。
牛肉(焼き)の表現で「柔らかい」はサシが多くて脂が溶けることを指すことが多いのではないかと思うのですがそれとは全然異なります。
質がいいのはもちろんのこと、焼きの技術が加わった、ここだからこそ食べられるお肉なのだと感じます。
3種の部位しゃぶ焼き
格之進のしゃぶ焼きは日替わりなのだそうで、今回はサーロイン、内もも、外ももの3種類でした。
まずはサーロインから!
何も入っていない土鍋にお肉をのせて軽く炙るような感じで火を入れて、途中で割り下をほんの少し入れます。
そしてそのお肉を卵黄が入ったタレに入れて食べるのです!!
サーロインは脂が甘く、溶けるのにお肉の食感をしっかりと感じることができる格之進特有の美味しさです。
お次にしきんぼう(外もも)!
こちらは一休堂の黒薬味と卵黄だれでいただきます。
黒薬味は上品な七味です。
しきんぼうは噛みごたえがあり、噛めば噛むほどお牛の旨みがじわっと感じるお肉でした。
そして最後は内もも!
こちらは卵黄だれと「牛醤」でいただきます。
内ももは少し筋肉質な赤身のイメージですが、しっかり脂の旨みも感じる柔らかいお肉でした。
こちらもお肉の味がしっかりと口に広がり、なんと言っても牛醤が良く合うのです!
肉巻き軍艦
お次は待ってました!肉巻軍艦!!
目の前でシャリが握られ、そしてお肉が巻かれ、雲丹といくらがのせられ、最後にバーナーで炙れていく様子をただひたすら見入っていました。(笑)
んー食べる前からもう口の中が美味しいって言っている気がする!
お肉といくらの組み合わせを食べるのは初めてです。
弾けるいくらの食感とお肉の美味しさを咀嚼しながら楽しむこれぞサーフ&ターフ。
そして肉巻雲丹軍艦!
ユッケでお肉と雲丹の組み合わせを食しましたがお寿司でも食べれるとは嬉しい!
一口で食べるのが勿体無い…と思いながら一口で食べました。
ユッケとは異なり、少し炙られていることによりまた違う食感が楽しめます。
とても舌触りが良いこのお寿司は咀嚼すると口の中で融合して旨みが増し、そして旨みの余韻を残していくのです。
食べるのは2回目ですが、本当に美味しい!
蛤のお吸い物
お寿司を食べた後はほっこりとするお吸い物。
「蛤大きい…!」思わずボソっとつぶやいてしまいました。
こちらは九十九里の蛤を使い、味付けはお塩のみなのだそうです。
蛤のいいお出汁とアオサが香る風味が素晴らしい一品でした。
ほうじ茶のプリンとマドレーヌ
最後はほうじ茶のプリンとマドレーヌのデザートでした。
お料理を食べ終わってお茶を飲みながらちょっとほっこりした後の衝撃。
ほうじ茶プリンが逸品でした。
温かくサクフワ、バターが香るマドレーヌも美味しいのですが、ほうじ茶プリンが凄い!
個人的にほうじ茶が好きというのもあるのですが。(笑)
ほうじ茶風味ではなく、ほうじ茶の味をダイレクトに感じる。少し香ばしく、しかしプリンのクリーミーさもあるプリンなのです。
こんなにもダイレクトに感じる味を出そうとすると苦味や渋みが出そうなものですがそれが全然ない。
聞いてみると低温で煎ったお茶を使用しているとのことです。
お肉を堪能して大満足と思っていたのですが、このプリンは何個でも食べれそうです!
格之進の肉割烹
格之進の熟成肉は焼肉、フレンチ等で食べたことがありますが、割烹スタイルであることによりまた角度が異なる美味しさがあるお店でした。
「和」ならではの繊細さを感じる品々は一品ずつ上品な味わいで満足度が高いのです。
本当に美味しいお店は熱く語ってたくさんの人におすすめしたくなります。
こちらはそんなお店でした!