「私の血はワインで出来ている」っていつか言ってみたいです。アカヌマです。
ワイン会に参加させていただきました。
今回のテーマはキスラーの飲み比べです。来月ソノマにワイナリー巡りに伺うので、その予習ということで、キスラーのテロワール(その土地特有の特徴)を知るためのお勉強です。
KISTLER VINEYARDS(キスラー・ヴィンヤーズ)
キスラーは言わずとしれた「カリフォルニア シャルドネの王」と言われるカリフォルニア屈指の造り手です。
「アメリカ最高峰、奇跡のシャルドネ!」、「ブルゴーニュのグラン・クリュを凌駕するワイン!」、「ワイン・スペクテイター誌、最高評価!」と大絶賛のキスラーですが、そのなかでもワインの名前に「キュヴェ」という名称がつくのはキスラーの中でも格別なプレミアムワインです。
そんな「キュヴェ」の名がつくキスラーを今回は飲み比べしてみました。
と、その前に・・・
Dom Pérignon 1988 (ドン・ペリニヨン 1988)
先ずはドンペリで乾杯です。1988という約30年熟成されたドンペリは、まだ微かに炭酸が残っている微発泡ですが、泡は上品にすぐに消えていきます。
甘味と爽やかさ。さっぱりとした上品な余韻は美しく消えていきます。
Kistler Cuvee Cathleen 1997(キスラー キュヴェ キャスリーン 1997)
20年ほどの熟成を終えたキスラーのシャルドネで唯一「キュヴェ」がの名前がつくキャスリーン。ちなみに、キャスリーンはスティーヴ・キスラー氏の奥様の名前です。
香りはちょっと枯れているように感じました。
焦げたトーストや、苦味が感じられます。
開くとどうなるかはわかりませんが、なかなか難しい味わいになっていましたので、チョット熟成しすぎ?それとも、20年という歳月はキスラーの「キュヴェ」でも流石に寝かせすぎたのでしょうか?
Kistler Cuvée Elizabeth 2006 (キスラー キュヴェ エリザベス 2006)
スティーヴ・キスラー氏の娘の名前エリザベスの名前を冠するピノ・ノワールです。
ピノ・ノワールの華やかさと柔らかさをしっかりと感じることができます。
シルクのように柔らかい舌触りが特徴で、実にピノらしい甘味とバランスの良い酸味が心地よいワインでした。
Kistler Cuvée Natali 2006 (キスラー キュヴェ ナタリー 2006)
ナタリーはキスラーの友人のビル・プライス氏の娘さんの名前です。
隆起した赤い、鉄と砂利の混じった土という特異な土壌で作られた葡萄ですが、香りが実に素晴らしくて、ピノの華やかさを感じられます。
エリザベスに比べると甘味が上品で酸味が強み。
時間が立つことでバランスが更に良くなって、余韻も実にバランスが良くなりました。
しっかり開いてからゆっくりと楽しみながら飲みたいワインです。
Kistler Cuvée Catherine 2006 (キスラー キュヴェ キャサリン 2006)
キャスリーンと似た名前ですが、こちらはキャサリンです。こちらも娘さんの名前のピノ・ノワールになります。
2004年からはオキシデンタル・ステーション・ヴィンヤードという畑でとれた葡萄の単一畑になります。キスラーの所有する畑が位置する地域の中で、最も冷涼な位置にあります。
1980年代初頭にスティーブ・キスラー氏がブルゴーニュのあるグラン・クリュから持ち帰ったという非常に貴重なピノ・ノワールを育てています。
さて、ナタリー、エリザベスに比べると一番香りは控えめです。
口に含むと意外とサッパリしていいて、ベリー系の果実味を感じますが、微かに黒胡椒のようなスパイシーさを感じることが出来ます。
タンニンが強めで、チョットバランスが悪いような気がしていましたが、時間が経って開いてくると見事に調和しました。
Kistler Cuvée Camp Meeting Ridge 1996 (キスラー キュヴェ キャンプミーティング 1996)
フラワーズが所有する畑で、約400メートルの高地にある「寒すぎる土地」と「カリフォルニアの強い日差し」という相反した要素を持つ土地が育てた葡萄を使用しています。
華やかなピノっぽい香りで、口に含むと一気に味が膨らみます。
すっと優しくて上品で飲みやすいです。しっかりと熟成されていて葡萄の出汁感も感じられました。
以上がメインだったのですが、おまけ?でこんなキスラーも。
Kistler Cabernet Sauvignon
キスラーにカベルネがあるとは・・・。
しかも、90年代前半に生産がストップしてしまっているというまさに幻の逸品。
Kistler Hirsch Vineyard 1996 (キスラー ハーシュヴィンヤード 1996)
そして〆には Conn Valley Vinyards(コーンヴァレーヴィンヤード) の 1999と Calera Jensen の1990を。
キスラーのテロワールをしっかり感じられるなんとも贅沢なワイン会で、とても勉強になりました。
ごちそうさまでした。