プロが教える時短で美味しいぶり大根のレシピ

意外に簡単!真空調理で時短、低温料理でプロの味

ぶりの照り焼きは表面を熱してから調味料を入れて焼くので脂は落ちず、料理としての難易度が低いのですが、ぶり大根は煮込むのでどうしてもパサパサになりがちです…。しかし今回はぶりを煮ない。低温・真空調理のレシピを、魚の目利き30年以上の「熟成寿司専門店 優雅」の大将、蟹澤さんに失敗しらず・家庭で作れるプロ級のぶり大根の作り方を教えていただきました。

しかも時短テク満載です!!

このレシピの提供者

熟成寿司専門店 優雅(公式ホームページ
店主 蟹澤

18歳よりホテルの厨房で働き始め、20歳中頃からお寿司屋さんで修行を開始。
銀座や神楽坂など様々なお寿司屋さんで修行をされ経験を積む。
ご実家もお寿司屋さんを営んでおり、小学生の頃から築地に通い目利きを学ぶ。

材料(4人前)・準備するもの

ぶりと大根

ぶり切り身6切
大根1/2

煮汁の材料

100ml
醤油55ml
みりん20ml
砂糖30g(大さじ3と小さじ1)
生姜の皮2〜4枚
赤味噌(無くてもOK)小さじ1

塩水(ぶり低温調理用)

1L
30g(大さじ2弱)

米のとぎ汁(大根茹でる用)

とぎ汁(水でもOK)1.5L

薬味(お好みで)

生姜の千切り・白髪ネギ適量
万能ねぎ・いんげん適量

【使用する調理器具】
鍋3つ、ボール1つ、ジップロック大、ヘラ、菜箸、竹串、計量カップ、量り(なければ計量スプーン)

レシピ

大根(カット~茹でる)

  1. 1. 大根は使う分だけカット
    2. 皮をむき5cm程の厚さで半月切り
    ※大根は中央から上部(葉の部分)が水分が多く、煮物に適しています。
    ※大根は煮崩れしずらい野菜なので面取りはしなくて大丈夫です。

  2. 3. 米のとぎ汁又はお水をお鍋にいれカットした大根を入れて強火にする
    ※とぎ汁又は水は鍋に大根を入れて全て浸かる量を鍋に入れてください
    ※根菜はお湯からではなく、水から火にかけます。
    ※米のとぎ汁で大根を茹でると苦味、臭みなどのアクが抜ける、柔らかくする、透明感が出る、味が染み込みやすくなるという効果があります。

  3. 4. 沸騰したら中火に変えて落し蓋をし15分茹でる
    ※落とし蓋はアルミホイルでOKです。
    ※ぬかの成分が浮いてきますが、大根特有の臭いとえぐみを吸着してくれる作用があるので取らないでOKです。

  4. 5. 15分経過したら竹串を大根に刺す
    ※すっと串が入れば火が通っています。刺して硬い場合は更に数分茹でてください。
    6. 茹で上がった大根は冷水に入れて米ぬかを落とし、水を切っておく

煮汁の準備

  1. 大根を茹でている間に作りましょう!
    1. 調味料を全て鍋に入れて強火にする
    (酒100ml、醤油55ml、みりん20ml、砂糖30g、生姜の皮2〜4枚)
    2. もしご自宅に赤味噌があれば小さじ1杯いれる
    ※コクを出す為の隠し味です!なくてもOKです。
    3. 砂糖が溶けたら火を消して冷ます
    ※冷蔵庫に入れなくても大丈夫です。

ぶりの準備(カット~低温調理)

  1. 大根を茹でている間に作りましょう!
    1. ぶりの切り身を半分にカット

    ※小ぶりの場合はカットしなくてOKです。

  2. 2. 鍋に水と塩を入れて塩水を作る(水1Lに対し大さじ2の塩を混ぜる)
    3. 塩水の中にぶりを入れて中火にする
    ※塩水にすることにより、ぶりの臭みを取ることができます。

  3. 4. 中火で約4分、湯気が出てきたら火を止めてそのまま10分放置(低温調理でゆっくりと火を入れる)
    ※沸騰させるとぶりの脂が抜けてパサパサになってしまうので沸騰しないよう注意が必要です。
    ※途中でアクが浮いてきますが取らなくてOKです。

  4. 5. 10分経過したらぶりに火が通っているか確認をする
    ※ぶりを軽く開いて白くなっていれば火が通っています。

  5. 6. 火が通っていることを確認したら、氷水を作りぶりを入れる
    7. ぶりについている鱗やアクを指の腹を使い丁寧に落とす
    ※氷水に入れることにより、身が締まり旨みが閉じ込めることができます。
    8. ぶりを1枚ずつキッチンペーパーで挟み、充分水ずんを拭き取る

真空調理

  1. 1.  ジップロックに茹でた大根と低温調理したぶりを重ならないように入れる
    2. 冷ましておいて煮汁を入れる

  2. 3. ジップロックからなるべく空気を抜いて大根とぶりが全て煮汁に浸かるよう平らにし、冷蔵庫にて1時間冷やす
    ※たまに揺すると味付けが均等になります。

温め方法

  1. 温め方法は3通りあります。

    ①ジップロックごと湯煎する
    ※温度が高いとビニールが溶けてしまうので注意が必要です。また、鍋肌にビニールが当たってしまうと同様に溶けてしまうので鍋は大きくて多量のお湯が必要です。
    ※お湯の温度は沸騰しないくらいが適切です。
    ②お皿にぶりと大根を移して電子レンジで温める
    ③鍋に移して加熱する
    ②と③は温め過ぎてしまうと低温調理で閉じ込めたぶりの脂が抜けてしまいパサパサになってしまいますので注意が必要です。

盛り付け(薬味)

  1. 今回、薬味は白髪ネギと生姜の千切り、彩りでさっと茹でたいんげんを用意しました。
    白髪ネギを簡単につくれる調理器具も売っておりますが、お時間が無い時は万能ねぎでも充分美味しくいただけます!

完成写真

成長と共に呼び名が変わる出世魚、ぶり

ぶり料理は様々とありますが、その中でもよく食べられるぶり大根。ぶりと言えば冬またはお正月に食べられるという印象がありますが、ぶりが出世魚であることから「立身出世」を願う意味が込められ年の初めに食べられるようになりました。

また、ぶりの旬は12~1月。縁起だけでなく、ぶりは冬が旬なのでこの時期は脂がのっているので一番美味しい時期となります。

ぜひご家庭でプロの味を再現してみてください!!

グルメブロガー バーボンなつき: 将来の夢は「板前」から始まりました。 それなのになぜかSE・一般事務・経理を経験。 しかし飲食への熱い思いは留まることがなく、エンゲル係数が高い生活へ。 作る、見る、食べる、食べてもらうことが好き。 キャッチコピーは【胃の中に入るものは何でも好き。】 しかしピーマンは食べられません。