ホンビノス貝の旨味がぎゅっと詰まったひがふな丼。10/1ひがふなフェスタで解禁!

本日は、ひがふなフェスタ2017と連動して、東船橋を盛り上げるために船橋の食材にこだわって作られた「ひがふな丼」について、ひがふなフェスタ実行委員会の積田さんと、酒楽家あま野の店主 天野さんにお話を伺ってきました。

ひがふな丼

船橋漁港で獲れるホンビノス貝
船橋市二和向台の押木養鶏場 の玉子
船橋産の人参
船橋市東町のお米
船橋の海苔漁師「江戸前海苔師 坂才丸」の焼きばら乾し海苔
そして、金庄茶茶の石焼のり

すべて船橋産にこだわったひがふな丼は、驚くほど柔らかいホンビノス貝の風味をしっかりと味わっていただける新しい東船橋の名物料理。
船橋の美味しさをぎゅっと一つの丼につめこみました。

【ひがふな丼 開発メンバー】
居酒屋 かんたろう 店主 千田さん
酒楽家 あま野 店主 天野さん

■ひがふな丼の誕生まで

左:積田さん、右:天野さん

ひがふな丼。僕も今試食させていただきましたが、今まで食べたどのホンビノス貝よりも柔らかくてビックリしました。
ひがふな丼が開発された経緯を教えてください。

東船橋の駅が出来て去年で35周年だったんです。
そこで、一昨年から「ひがふなフェスタ」というイベントを開始しました。
東船橋の駅前を盛り上げようって言うので始まったのですが、本当に地元の人と地域の人達で作り上げたイベントです。
そのイベントと連動して、地元の食材を使ったメニューをイベントで出そうという話になったのです。

あまり知られていませんが、船橋って漁業も農業も盛んですよね。

そうなんです。
船橋って畑も海も両方あるんですよ。
だから、そういった食材を使って地元で愛されるメニューを作ろうという話がひがふなフェスタ運営事務局のメンバーの中で出てきたのです。

なるほど。そこで、ホンビノス貝を?

そうです。私が個人的に船橋の漁業組合の方と親しくさせていただいていたのもあったので、今一番勢いがあって船橋の名産になろうとしている食材をもっと沢山の人に知ってもらいたいという気持ちを、漁協組合の方に伝え、本格的なメニュー作りが始まりました。

ホンビノス貝を使った美味しい料理を作って欲しいとお願いされまして、東船橋駅の北口にある居酒屋かんたろうさんと、南口にあるこの酒楽家あま野を中心としたプロジェクトチームを作って共同開発をすることになったのです。

なるほど。
ホンビノス貝といえば貝の身が固いイメージがありましたが、ひがふな丼のホンビノス貝は柔らかくて旨味が引き出されていました。
かなり創意工夫をされて作られたと思うのですが…

そうなんです。ホンビノス貝は固いイメージがあります。いかに柔らかく美味しく出来るようにするかはかなり苦労しました。
ひがふな丼にのせるホンビノス貝は煮蛤に近い工程でつくったのです。
完全に火を沸騰させると身が固くなってしまいます。沸騰した煮汁を入れることによって予熱でホンビノスに火を入れていきました。
もっと煮汁の味を濃くして詰めたものが、いわゆる煮詰めです。
味が濃いめになってしまうので、さっぱりとさせたくてガリ酢を作って、人参をガリのように仕立てることでバランスを取りました。

ただ煮るだけでは固くなってしまうんですね。

ホンビノス貝は柱が固いんです。だから上手く柱を取り出すために色々と工夫しました。
取り出した柱も、出汁を取ってお吸い物に使ったり、茶碗蒸しに使ったりしています。
とにかく柔らかさにこだわったんです。

試作品が出来て、船橋市漁業組合にプレゼンに伺ったんです。
普段からホンビノス貝を自分たちで調理して食べ慣れている漁師の方たちに召し上がっていただいたのですが、「こんなに柔らかいの?」「本当にホンビノスなの?」と、驚いていただけました。

それで漁師のお墨付きをもらって完成されたのですね。確か、ひがふなフェスタは10月1日。もうすぐお披露目ですね。
ちなみに商品化するまでにはどれくらい時間がかかったのでしょうか?

最初に話が出てからは半年位かかりました。
今詰めて開発をしたのは一ヶ月半くらいでしょうか。最後の方はもうかなり急ピッチで(笑)
発表した後は、各地区の飲食店でホンビノス貝を使ったメニューが増えてくるといいなと思っています。

■地産地消

ひがふな丼。本当に美味しかったです。
すべての素材の産地が船橋ということですが、それぞれどういった素材を使われているか教えていただけますでしょうか?

ひがふな丼は食材を全て船橋産のものにこだわりました。
船橋漁港で獲れる江戸前のホンビノス貝。
船橋市二和向台の押木養鶏場の紅孔雀という玉子は新鮮でとっても濃厚です。
船橋産の人参に、船橋市東町のお米、海苔は二種類お楽しみいただけます。
船橋の海苔漁師「江戸前海苔師 坂才丸」の焼ばら乾し海苔。
そして、最後の〆は、金庄・茶茶の江戸前でとれた石焼のりで、手巻きのようにご飯や具を包み込んで食べていただきます。
自画自賛ですが自信を持って美味しく食べてもらえる物ができたと思います。
大変でしたが、本当に挑戦してよかったです。

ここからがスタートです。私自身、生まれも育ちも船橋なので、地産地消をもっと増やしていきたいと考えています。

■酒楽家 あま野

完成がスタートライン。素敵ですね。
ちなみに、天野さんの繊細な調理の技術はどちらで習得されたのでしょうか?

実は元々寿司屋の職人だったのです。江戸前の技術を都内の寿司屋で習得しました。
焼とんの勉強も後からして、今は焼とん酒場として「酒楽家 あま野」を営業していますが、寿司屋の頃のに学んだことは結構今でも活かされていると思います。

それでホンビノス貝にも煮蛤を応用されたのですね。
その技術は江戸前寿司には欠かせないですね。
ちなみに、あま野さんではどのような料理が主力商品なのでしょうか?

やはり「やきとん」ですね。
この付近だと屠殺場は一番近いところで旭にあるのですが、通常のルートだと1日から2日かかります。
でも、良い仕入れのルートを作ることが出来まして、今朝処理された豚肉がそのまま当日届けてもらえるんです。
豚の内臓系は鮮度が命ですから、おかげで美味しいやきとんを安い価格で提供出来ています。

それは凄いですね。ぜひ今度はやきとんも食べに伺いたいと思います。
ちなみにひがふな丼は、今後どちらで食べることができますか?

■10月1日から販売開始!

先ずは10月1日のひがふなフェスタで食べることができます。
300円でミニひがふな丼ですね。
食べていただいて、本当に美味しさを実感していただきたいので、赤字覚悟です(笑)

10月1日以降は東船橋駅の北口にある、居酒屋かんたろうさんと、うち(酒楽家 あま野)で通常メニューとして食べることが出来ます。

居酒屋 かんたろう
JR東船橋駅 北口 徒歩2分

千葉県船橋市東船橋2-11-13
047-424-0088

酒楽家 あま野(http://syurakuya-amano.net/)
JR東船橋駅 南口 徒歩5分
千葉県船橋市東船橋1-15-9
047-407-0304

かんたろうの千田さんも元々は寿司職人。
どちらのお店も同じ調理法なので、基本的には同クオリティの「ひがふな丼」を食べることが出来ます。

とにかく、携わった色々な人達の思いが詰まった一品です。
食材の生産者も皆さん繋がっています。
たくさんの人達との繋がりがあってこそ出来たと思っています。

今後の展開が本当に楽しみですね!
ちなみに次はどんなチャレンジをしていく予定ですか?

船橋産のスズキをすり身にして、ホンビノス貝を入れたホンビノスカツ丼が完成間近です。
後は、ホンビノス貝を上手く使って蕎麦に挑戦しようと考えています。

ひがふな丼以外にも色々と楽しみです!
本日は本当にありがとうございました。

FOODee編集長 アカヌマカズヤ: FOODee編集長。フードブロガー。 株式会社BNF 代表取締役。 元IT会社の経営者。 熟成寿司専門店 優雅、飲食業界専門のクラウドファンディング Foobee 、FOODee IM