和牛のスペシャリストの方にお話を伺う機会が増えてきました。アカヌマです。
牛肉にも実は旬があるってご存知ですか?そして、牛が屠殺されてからどれくらいの時間で食卓に並ぶのか・・・そんなことをちょっとまとめてみました。
この記事のポイント
牛肉の旬
日本には四季があります。春夏秋冬でしっかりと季節があって、和食の世界には「走り」「旬」「名残」といった食品の時節に応じた変化を楽しめます。
もちろん牛肉も旬があるのです。
牛肉のスペシャリストに話を聞くと皆様、牛の旬は冬と仰ります。
- 牛は寒さに強く暑さに弱い
- 夏は夏バテして食欲が落ちる事が多い。
- 夏は水分摂取量が多く、肉も多少水っぽくなる。
- 冬にかけて皮下脂肪が増えていく。
- 冬は寒いので脂肪が増えて身がしまって旨味が増える。
牛は22度以上になるとストレスを感じはじめると言われています。夏にはかなり弱いみたいなのですが、高級和牛と呼ばれるような牛の場合は、大型扇風機を何台も回したり、スプリンクラーを設置したり、密飼いを避けたりといった様々な対策が取られているようです。
現在はそういった技術の発達によって、夏でもほとんど変わらない品質の牛肉が提供出来ている生産地が多いようです。
そして、お肉は実際には旬よりも他の要素のほうが味に影響する影響度は高いです。
牛肉の死後硬直
牛肉が屠殺場で屠殺されてから、消費者の口の中に入るには10日から14日位実はかかっています。
一般的には、鮮度が悪くなりそうな感覚があると思いますが、これは死後硬直が関係しています。
牛も魚も、死んだ後は死後硬直という硬直現象が起こります。呼んで字のごとく、肉は固くなっているのでこの硬直中のお肉は固くて美味しくないのです。
死後硬直をとくため、腐敗がおこらないように4度の貯蔵で10日ほど熟成させます。
この、熟成期間中に牛肉は美味しくなるのです。アミノ酸やイノシン酸といった旨味成分が出てくるので、お肉は美味しくなります。
熟成肉
最近は熟成肉ブームですね。肉を熟成させて食べることが流行っていますが、実は飲食店に納品されたり、スーパーに並んでいる時点で肉は既に熟成されています。
熟成させることでしっかり旨味が出てきますが、最近ではさっぱりとした赤身肉を熟成させてより甘みを出して柔らかさを出す手法が流行っていますね。
微かな違いかもしれませんが、皆さん少しでももっと美味しくしようという心意気が、旬の違いを語らせたり、熟成による技術の進化が促されているのかもしれませんね。
肉の世界は奥深いです。
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